今さら訊けないプレスの話
第1回 今さら訊けないプレスの話
こんにちは、株式会社エヌテック営業部の島田です。
「基礎から始めるプレスの話」と題して、プレス機械やプレス加工のことについてご紹介致します。
基礎的な内容から、プレスメーカーだからこそお伝えできるトリビアまで、幅広い層の方々に楽しんでいただける連載を行っていきたいと思いますので、どうぞ最後までお付き合いください。
第1回は、基本的すぎて上司や先輩には訊きづらいプレスの話です。
プレス機械の話
“プレス(press)”は「押さえる」、「押しつける」という意味の言葉。「プレス機械(英:Press Machine)」はその名の通り、金属に圧力を加え、押しつけることで変形(成形)させる機械のことを指します。
精神的な「圧」を感じるときに使う「プレッシャー(pressure)」も、pressの派生語ですので、イメージは湧きやすいでしょう。
日本では鍛圧機械(英:Forming Press)の機械区分に分類されます。
プレスの加圧能力は数kgのものから数千tonのものまで様々ありますが、エヌテックではお客様が加工する製品に合わせて35~500ton加圧のプレス機械を中心に製作しています。なお、それ以外の能力にも対応できますので、お気軽にお問い合わせページよりご相談ください。
金型の話
プレス機械での成形に欠かせないのが金型です。Die(ダイ)という英語も、製造業では一般的ですね。
金型とは文字通り金属の「型」。ブランク材(被加工物)を上下の型で挟み、加圧することで、成形や切断などの加工を行います。
複雑な形状の加工もできる反面、製品の精度を左右する非常に重要なものになります。
プレス加工の話
プレス加工最大の長所は、1個あたりの生産速度が速く、量産に適しているところです。
また、金型を使って成形することで製品の均一化が図れ、「抜き」や「曲げ」、「絞り」など様々な加工が行えるため、プレス加工は自動車や電気製品、建築部材をはじめとする幅広い業界で導入されています。
突然ですが、ここでクイズです!
以下の3つの部品は、いずれもプレス加工によって作られたもの。それぞれ何に使われているものか分かりますか?
正解は画像横の > をクリック!
正解
給油口の燃料キャップカバー
正解
ウーファー(スピーカー)のフレーム
正解
自動車のドアヒンジ
このように、プレス加工で作られた部品は、私たちの身近に数多く存在しているのです。
一方で、金型製作にコストや専門知識が必要になることや、金型の点数が増えると広い保管スペースが必要になること、また、加工する際に騒音や振動が発生することなど、導入前に気をつけておかなければならないこともあります。
さらに、高い加圧力が発生するため、安全対策を講じていなければ大きな事故の原因にもなりかねません。
当然のことではありますが、エヌテックでは、法律に定められている安全基準に則って設計・製造を行っています。
読了くださいまして、ありがとうございました!
これから月1回のペースで連載を続けていきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願い致します。